働き方

女性が働きやすい世の中に

はじめまして、アシスタントの大石です。
私はこれまでサービス業や人材紹介会社に勤めていました。
そこで、今回は以前に私が実際に経験したことについてお話します。
女性スタッフが職場に生理休暇を申告することは難しいですよね。
生理休暇とは、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは就業させてはいけないと、労基法に定められています。
みなさんの会社では申請していますか?

【労働基準法第68条】
使用者は、生理日の就業が著しく困難な女性が休暇を請求したときは、その者を生理日に就業させてはならない。

私がサービス業に就いていた当時は、土日祝は当たり前のように仕事で、月の半分以上は早朝勤務や深夜勤務でした。特に生理とシフト変動のタイミングがバッティングしてしまった時は本当に憂鬱でした。

限られた人数で現場を回していたので生理休暇を取れる空気ではありませんでした。また、異性の上司に対して「生理なんです、、、」とは言いづらかったです。お客様の前では笑顔で対応していましたが、バックオフィスでは青白い顔をしていたようです。

時折、先輩や上司に気にかけてもらっていました。接客業では特に風邪やインフルエンザに気を遣います。その思いから上司も心配していたのだと思います。

でも、何度も声をかけてくれた上司に生理のことを伝えました。その方は男性だったのですが、その後に「聞いてないよ。知りたくなかったよ。」と苦笑いで言われました。「私だって言いたくなかったよ!」と心の中で思いましたが、「すいません。」と苦笑いで返しました。はっきり伝えなかったら風邪だと勘違いされる可能性もあったのであの状況でどう答えることが良いのか未だにわかりません。

生理休暇の取得率は平成27年の雇用均等基本調査にも表れていますが、生理休暇を取得した女性労働者は0.9%※1.です。仕事の多忙で職場の雰囲気として申請しづらかったりします。でも、はずかしかったり、生理であることを知られたくないことも大きな理由だと思います。また、同じ状況でどう対応していいのか困っている上司の方々も大勢いらっしゃると思います。特に過度に反応しないよう、ハラスメント教育も並行して進める必要があると思います。

「職場におけるセクシュアルハラスメント」の種類

「1.対価型セクシュアルハラスメント」
労働者の意に反する性的な言動に対する労働者の対応(拒否や抵抗)により、その労働者が解雇、降格、減給、労働契約の更新拒否、昇進・昇格の対象からの除外、客観的に見て不利益な配置転換などの不利益を受けることです。

●典型的な例
・事務所内において事業主が労働者に対して性的な関係を要求したが、拒否されたため、その労働者を解雇すること。
・出張中の車中において上司が労働者の腰、胸などに触ったが、抵抗されたため、その労働者について不利益な配置転換をすること。
・営業所内において事業主が日頃から労働者に係る性的な事柄について公然と発言していたが、抗議されたため、その労働者を降格すること。

「2.環境型セクシュアルハラスメント」
 労働者の意に反する性的な言動により労働者の就業環境が不快なものとなったため、能力の発揮に重大な悪影響が生じるなどその労働者が就業する上で看過できない程度の支障が生じることです。

●典型的な例
・事務所内において上司が労働者の腰、胸などに度々触ったため、その労働者が苦痛に感じてその就業意欲が低下していること。
・同僚が取引先において労働者に係る性的な内容の情報を意図的かつ継続的に流布したため、その労働者が苦痛に感じて仕事が手につかないこと。
・事務所内にヌードポスターを掲示しているため、その労働者が苦痛に感じて業務に専念できないこと。

従来までは男性社員が女性社員に対して、いわゆるセクハラのニュースを見かけることが多かったように思います。しかし、最近は女性社員から男性社員に行うハラスメントを少なくないようですね。生理休暇の問題とセクシャルハラスメントは同時に考えてもらえたらうれしいです。弊所代表は、労働基準監督署と東京労働局雇用環境均等部の両方に所属していた経験があり、両方面からのアドバイスが可能です。

ほかり社会保険労務士事務所では、性別問わずたくさんの方々が働きやすい環境づくりを目指しています。些細なことでもご相談、お問い合わせください。


投稿者:大石美理(ほかり社会保険労務士事務所アシスタント)
経歴:海外ブランドホテル勤務後、国内外資系ホテル勤務。外資系人材紹介会社を経て、現在社会保険労務士資格取得に向け勉強中。

※1.出展 平成27年の雇用均等基本調査事業所調査結果概要

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